夜空に開花する幻想的且つ芸術的な光の大輪。日本的な感性を秘めたその美しさは、私たちの心を和ませてくれる素晴らしい光の芸術と言えるでしょう。
花火職人が伝統技術を駆使し造り上げた花火の玉は、夜空で光の花を咲かせたときに初めて「花火」となります。その一瞬の映像の中で色・形・音、その全てが見るものを魅了します。
花火玉の大きさの呼び方は、号や尺を用いられています。日本の昔からの数え方で、玉の大きさは尺貫法の“寸”が基準となっています。
一寸は約3.03cmで、直径が三寸の9cnの花火玉は3号玉と呼びます。尺玉は十寸で10号玉、二尺玉は20寸で20号玉と呼びます。当社は20号玉、二尺玉まで製造しております。10号玉と比較すると玉の直径は倍で、重さは倍以上です。セットするときは、クレーンで花火玉を吊って降ろします。下の写真は、左から5号玉、10号玉、20号玉です。
花火が打ちあがる高さと、花火が開く直径を考慮して、花火の魅力を最大限に引き出すよう演出構成をしています。
左から5号・10号・20号
花火大会で打ち上げることができる最大の花火の大きさは「保安距離」によって決められています。保安距離とは、花火打上場所から観客、周辺付近の建物までの安全のための距離をいいます。この保安距離は、各都道府県によって違います。より広い保安距離を確保できる場所では、大きな花火を打ち上げることができますが、市街地などの人口密集地では花火の玉の大きさや打ち上げ方が制限されてきます。
花火を打ち上げる場所には、野球場や陸上競技場、防波堤、畑、空地などがあり、交通規制により道路上での打上を行うこともあります。場所によっては高圧電線や空港などの条件により打上が出来ない場所もありますので、お気軽にご相談下さい。現地調査を実施いたします。
花火の打ち揚げは手作業で点火するのではなく、安全のため主に電気点火遠隔操作を採用しています。日本では1980年代あたりから遠隔操作が導入され始め、北陸火工でも職人・スタッフの安全性を確保すると同時に、正確に打ち揚げすることができるよう電気点火遠隔操作を採用しています。
また、打ち揚げを全てコンピュータによってコントロールすることも可能です。1/30秒単位で発射や連射を実施し、完全な等間隔で打ち揚げをコントロールできます。同時にコンピュータ制御されていることにより、花火の点火をボタンひとつで止めることが出来るなど、急激な天候の変化に対応可能です。
雨天の場合でも、防水処理を施しておりますので打ち上げることができます。
また、強風など天候状況に応じて、指定する玉だけを発射させないようにすることもできます。花火ショーの最中に突風などが吹き、危険と判断した場合、小さい玉だけを打ち上げて、大玉を打ちあげない、とすることが打ち上げ中にもできるわけです。